アリソン製AT搭載のミキサー車で生コン輸送の業務効率と安全性が向上

東京2022年6月17日—中・大型商用車向けオートマチックトランスミッションの世界最大手メーカー、アリソントランスミッションの6速フルオートマチックトランスミッション、アリソン3500が標準搭載された日野自動車製「レンジャーGK」ミキサーが、沖縄県の生コン製造会社、株式会社山正物産(本社:沖縄県那覇市字寄宮)に多数採用され、輸送効率が大幅に向上しただけでなく、安全かつ登坂路での輸送に大きく貢献しています。

日野レンジャーGKミキサーは車両総重量20トンの中型ミキサー車としてコンパクトなボディに低床シャシーを備え、ドラム容量8.9㎥を搭載しているため、大型車と同等あるいはそれ以上に生コンの積載量を確保できるため、輸送効率が高く、特に平坦路を走行する都市部での需要が高まっています。

山正物産では、購入から約20年を経たミキサー車を順次代替する中で、保有する36台のミキサー車の内、3分の1に当たる12台を近年、アリソン3500搭載の日野レンジャーGKミキサーに入れ替えてきました。重量物である生コンクリートを輸送するにあたり、購入前は、AT車に対して十分な登坂性能があるか懸念を持っていたものの、実際には6〜7%勾配の登坂路も問題なく走行できるだけでなく、現在は最大10%程度の登坂路でも使用しています。また、ダウンサイジングしたA05型(5.123リッター)エンジンに搭載されたトルクコンバーターによって増幅されたパワフルな駆動力で、1速やリバースでの発進時は大型車と同等以上の駆動力を発揮し、力強く滑らかな走行性能を実現します。

山正物産の生コン製造工場では、生コンをミキサー車に積み込みする定位置が少し盛り上がっており、後退しながら移動させる必要があります。また地盤の緩い現場では打ち杭工法(空洞の杭を地面に埋め込む工法)を採用し、空洞の杭に生コンを直接流し込む現場は約20%の勾配を後退しながら一気に定位置に着けることもあります。その際にマニュアル車では熟練したクラッチワークが必要になるものの、アリソン3500は、特許取得済みのトルクコンバーターにより、発進時のエンジントルクを2.35倍に増幅し、力強く登ることができるため、熟練したドライバーでなくてもアクセルワークを微調整しながら、定位置への駐車が容易になっています。

山正物産の担当役員は、「かつて生コンの骨材を搬入するマニュアル搭載の大型ダンプトラックが工場内で作業中にクラッチ操作せずにギアを入れた結果、ミッション内部のシンクロナイザーが破損した車両が場内に長時間停車し、ミキサー車の業務の妨げになったことがありました。この点、AT車であれば、クラッチ操作もないためこのようなトラブルを防ぐことができます。また同時期に、急勾配の坂道をマニュアル搭載のミキサー車が走行中、シフト誤操作から発生した変速ショックとドラム回転速度が変わった勢いが原因で、微量の生コンが排出口から道路に落ちてしまうという他県で発生したニュースを知り、安全輸送が第一の当社にとって、このような事故を防ぐためにもシフトショックの少ないAT車が安心できると考えていました。熟練したドライバーの高齢化や、ドライバー不足の中、AT限定免許のドライバーも増えてきており、アリソンのATを搭載したミキサー車を保有することは、当社の採用活動にも有利に働いています。多くのドライバーの安心、安全を確保しながら、業務効率を最大化できるAT車を今後も引き続き購入したいと考えています」と述べています。

生コンクリートはセメントと水が反応し時間とともに硬化がはじまるため、JIS規格では、90分以内に現場に納品することと決められています。そのため、あらかじめ道路の渋滞情報や、工事情報などを綿密にチェックし、生コンの品質維持を最優先に工事現場に向かいます。優れた走行性能で、作業効率と輸送効率を最大化するアリソンのフルオートマチックトランスミッション搭載車は、建設現場での生産性を向上することに貢献しており、今後も優れた製品と技術力でお客様の業務効率化に寄与していきます。

21 6, 2022

 

アリソントランスミッション(NYSE: ALSN)は、商用車および防衛車両向けの車両推進ソリューションを設計・製造するリーディングカンパニーであり、中・大型のフルオートマチックトランスミッションの世界最大のメーカーであるとともに、世界の働き方を改善する電動化推進システムのリーダーでもあります。アリソン製品は、オンハイウェイ・トラック(配送、塵芥収集、建機、消防、救急)、バス(スクールバス、路線・観光バス)、キャンピングカー、オフハイウェイ・ビークルおよび機器(エネルギー開発、鉱山用機器、建設)、防衛車両など、さまざまな用途で使用されています。1915年の創業以来、本社を米国インディアナ州インディアナポリスに置き、世界150カ国以上で事業を展開し、オランダ、中国、ブラジルに地域本部、米国、ハンガリー、インドに製造拠点を持つほか、インディアナ州インディアナポリス、ミシガン州オーバーンヒルズ、英国ロンドンに電動化エンジニアリングセンターを置くなど、グローバルなエンジニアリングリソースを有しています。また、アリソンは世界各地に1,600以上の独立した販売代理店およびディーラーを有しています。詳細については、allisontransmission.comをご覧ください。