アリソン製AT搭載の空港用消防車が下地島空港で稼働

〜パワフルな2機のエンジンとアリソン製ATで出動時間を大幅に短縮〜

東京2022年7月14日—沖縄県の離島としては最大規模、全長3000メートルの滑走路を有する下地島空港は、既存車両の老朽化に伴い代替えを検討していた中、株式会社モリタテクノスが受注したMagirus製空港用消防車Dragon X6 TEP (Twin Engine Power Pack)を初めて導入し、航空事故が発生した際の緊急事態に備えた訓練を日々積み重ねています。パワフルな2機のエンジンと2機のアリソン製ATによって、最高時速110キロメートルでいち早く現場に到着し、初期消火が最も肝要な航空機事故において、迅速な対応で乗客・乗員の避難ルートと避難時間を確保します。

2020年12月に導入したDragon X6 TEPは、アリソントランスミッションの6速フルオートマチックトランスミッション4500とFiat Powertrain Technologies製のCursor 13 Euro-5エンジンをそれぞれ2機搭載し、最大トルク5000Nm、最大出力824キロワットの出力で、時速80キロメートルを約20秒で達成します。これにより、ICAO(国際民間航空機関)の規定で定められる、空港のいかなる場所で起こる災害に対する出動時間を大幅に削減することができ、下地島空港の場合、最も離れた3キロメートル先の場所に102秒で到着することができます。10,000リッター級の駆動方式6x6のARFF (空港用消防)では世界で最もパワフルかつ最速の車両です。

消火槽は、空港用消防車の中でも最大クラスの、水11,500リッター、薬液1,300リッターを搭載し、メインターレットから毎分6,300リッターを放水します。ポンプ作動時は、左エンジンの出力を使用し、水や泡を放出します。前進、後退時のどの速度域でも放水活動は衰えることはなく、エンジン1機を走行用、もう1機を放水用に使用できるため、走行状態に関わらず、安定した放水性能を発揮できます。万が一、2機のエンジンのうち1機が故障しても、「リカバリーモード」が機能し、残りの1機で走行が可能です。

下地島空港施設株式会社の空港支援部、消防グループ課長の浜川剛氏によると、「他の6x6空港用化学消防車を凌駕する走行性能、消化性能を備えているDragon X6 TEPは、アリソンの特許取得済みトルクコンバーターによってトルクを増幅させ、Continuous Power TechnologyTM により間断なくパワーをタイヤに伝達するため、車両総重量40トンを意識させない加速性能で、最初の通報から2分以内に現場に到着できる唯一のARFF車両です。下地島空港は、沖縄県下でも最大規模の滑走路を有しており、2019年に定期路線が就航してから国内外からの観光客を迎える玄関口として発展してきています。万が一の事態に備え、日々訓練を欠かさず、コロナ収束後はまた多くの観光客を安心、安全にお迎えできるよう準備を整えています」と述べました。

18 7, 2022

 

アリソントランスミッション(NYSE: ALSN)は、商用車および防衛車両向けの車両推進ソリューションを設計・製造するリーディングカンパニーであり、中・大型のフルオートマチックトランスミッションの世界最大のメーカーであるとともに、世界の働き方を改善する電動化推進システムのリーダーでもあります。アリソン製品は、オンハイウェイ・トラック(配送、塵芥収集、建機、消防、救急)、バス(スクールバス、路線・観光バス)、キャンピングカー、オフハイウェイ・ビークルおよび機器(エネルギー開発、鉱山用機器、建設)、防衛車両など、さまざまな用途で使用されています。1915年の創業以来、本社を米国インディアナ州インディアナポリスに置き、世界150カ国以上で事業を展開し、オランダ、中国、ブラジルに地域本部、米国、ハンガリー、インドに製造拠点を持つほか、インディアナ州インディアナポリス、ミシガン州オーバーンヒルズ、英国ロンドンに電動化エンジニアリングセンターを置くなど、グローバルなエンジニアリングリソースを有しています。また、アリソンは世界各地に1,600以上の独立した販売代理店およびディーラーを有しています。詳細については、allisontransmission.comをご覧ください。